性的虐待被害女性のためのセルフヘルプグループ

陽だまりのガゼボ

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性的虐待のこと


日本の多くの人が、「親や血縁者が子供に性的なことをするわけがない」と思うでしょう。確かに、児童虐待全体のうち、性的虐待はごくわずかとされています。しかし、実際にそうなのでしょうか?

 

実は、性的虐待は虐待の中でもっとも潜在性が高く、発見されにくい虐待と言われています。本来なら信頼できるばずの親や家族から性的虐待を受けてしまった子供は、「こんなことはたいしたことじゃない」「自分さえ我慢すればいい」「誰かに言ったら家族がばらばらになってしまう」「自分が悪かったんだ」などど思い悩み、気持ちに蓋をして、なかったことにしてしまうことがあるのです。

 

すると、被害を受けた子供は誰にも言えず、大きすぎる重荷を背負ったまま大人になります。自分に性的虐待をした加害者や、それを黙認してきた家族とも、世間の前ではまるで「普通の家族」のように振る舞ってしまうこともあります。

 

もし、被害者が人生の途中で「やっぱりこれはおかしい」と気付き、勇気を持って過去のできごとを周囲に打ち明けることができたら、どうなるでしょうか?

 

残念ながら多くの場合、被害者は、共感を得られないばかりか、「もう忘れて前を向いて」「昔のことでしょ」「親に感謝していないの?」「黙ってたほうが得なのに」などと、逆に非難されてしまうのが現実です。