2023年6月13日、性犯罪に関する規定を見直した改正刑法が施行されました

これによって、何を罪だと認めるか、という条件の追加や、時効の延長が実現しました。時効はそれぞれ5年のびて、不同意性交罪は10年から15年に、不同意わいせつ罪は7年から12年になり、18歳未満で被害を受けた場合は、性被害と認識できるまでに時間がかかるため、18歳になるまでの年月を加算して時効をさらに遅らせることになりました。(朝日新聞デジタル7/12より)

 

とすると、例えば13歳でわいせつの被害を受けた場合は18歳からカウントして12年後、つまり30歳まで時効は来ないということですね。

 

また、これに伴い、例えば「監護者」からわいせつ行為を受けた場合についても同じように、時効が伸びました。

 

しかし、一般的に日本では、例えば親が子供に性暴力を行った場合、実質的に子供は性的な知識がまったくといっていいほどないことや、「親は大事」という世間の空気や、子供自身が親に対する信頼や愛情を生まれながらに持っていることなどから、その子供は自分がされたことが、これからの人生にどれほどの破壊力を与えるひどいなのか、ずっとわからないまま混乱していることが多いです。

 

まして、「これは罪だから私はお父さんを訴えよう、警察に言おう、裁判所に言おう」などと自分で思いつく子供は、ほぼいません。

 

学校や児童相談所も、実際に子供をその性加害親から迅速に保護する力があるのか、見聞きする例をみていると疑問です。

 

20代のうちに、実際に訴え出るかどうかに関わらず、「もし自分(子)が訴えれば、加害者(例えば自分の親)は国から罪に問われる可能性がある」ことを明確に自覚して、その結果起こるに違いない家族の分断の責任を引き受ける決断をすることができるような被害者が、何割くらいいるでしょうか。。。

 

 

できるなら、性犯罪については、時効はもうあと10年以上延長するか、理想的には、時効そのものを無くしてほしいなと思います。